この世界の本質は、幻だった。

まさに誰かが言ったように、この世は投影された影であり、物質である

江戸川乱歩が残した名言「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」

なぜ、そう思うかって?

そりゃあ、ちょっと考えればこの世界は不思議だらけだからですよ。

今までずっと非科学的なものを嫌ってきたけれど、あまりにも多くの謎に遭遇して。

なぜそんなことがあり得るかと考えた時に、ああ、その理由はただひとつ、この世界が、幻だからである。と、思い至った。

幻のくせに、理不尽で想い通りにならない悪夢。

事実は単純明快。

なにか、隠された宇宙の神秘があるとか、隠された宇宙の法則があるとか、まだ解明されていない見えない力が働いてるとか、なぜこの宇宙や自分が存在するかとか、そんな複雑なことじゃなくて、もっと単純なことのような気がする。

時間が絶対でなかったように、どこに事実があるのかわからないものである。