なぜ、ひたすら従順に耐えて従うのか。
最後の最後の一撃で、勝利するためである。
私の記録
なぜ、ひたすら従順に耐えて従うのか。
最後の最後の一撃で、勝利するためである。
スイーツなタイトルとは裏腹に、 壮絶で、過酷で、恐ろしくなるようなリアルな内容の小説を書きたい。
幽体離脱しかけた。最近よく離脱しかけるのだが、成功したことはない。最初に離脱しかけたのはあまりに眠くて会社のトイレで寝かけたとき。
身体が動かなくなって、幻聴が聞こえ始め、振動するというよく言われるマニュアル通りの状態だ。近いうち、幽体離脱体験をできるだろうか。
臨床心理士が国家資格になる日は来るのだろうか。
インドの写真が送られてきた。旅が彼の仕事なのだ。
一見くだらないと思うような事でも、無駄な事なんて無い。
っていう気持ちを、持つようにしてるのだけれど。基本面倒くさがりやで大雑把だから‥。
仕事をしていく上で、我慢しなければいけないことはいくらでもある。
そう思って、色々なことに耐えていくことには意味があると思う。
実は嫌なことが成長の起爆剤になったりね。どんな雑用でも、家の掃除でも、面倒くさがらずにやらなければ!という想いを抱いている。
だけど、「女性のヒステリー」だけは、まさに何の役にも立たず、何の成長も促さず、耐える価値は無い、と思っている。
昨日は、スーパームーン。
のせいか、なんだかネガティブになっていた。
悪い事ばかり考えて、ひとり鬱々としてた。
外国ではこんな祭りがあるのですね。
パンガン島フルムーンパーティ
http://matome.naver.jp/odai/2138771484852169901
パステル画でこんな表現できるんだな。
http://blog.livedoor.jp/pastelart/archives/cat_153488.html
よく、人事は人を見る目がある、っていうけど。
優れた人間を採用出来た=採用する側に見る目がある、というのはちょっと違う。
モテる新入社員はどこの採用担当にもモテるのである。魅力ある人間に魅力を感じるのは別に特別な力が必要なわけではない。
誰にも選ばれなかった優れた人間を発掘出来たとき、初めて「見る目がある」と言えると思う。
今日は、とんでもない一日だった。
今日は面接だったので、午前中に家を出た。家を出た頃は、まだぱらぱらと雪が降ってた程度だ。予報では先週ほどは積もらないと言っていたので、まあ大丈夫だろうと思った。
受ける会社は、留学関係の会社。とにかく今は働かなくては。仕事を選んでいる場合ではない。ここ二ヶ月落ち続けていたので、もはや自信喪失というか、期待すらしていなかった。今日は、バレンタインデーか‥なんて考えながら、面接に望む。品川駅に着くと、華やかなバレンタインデーの売り出しものがあちこちで売られていた。
面接に望む。面接終わる。
どうせ駄目なんだろうな、、なんて思いながら、帰ろうとしたらすぐに
、電話があった。信じられないことに、採用された!やはり決まるときは即決なのね。
そして私はすぐに帰ればいいものを、余裕かまして、カフェでのんびり雪がちらつくのを眺めながらコーヒーを飲んだ。これが後の悪夢の原因になろうとは、夢にも思わずに。
いざ帰ろうとしたら、電車が、なんか動いてなかった。いや動いてたんだけど、ノロノロ運転。
寝不足な上にちょっと食べ過ぎたせいで気分があまり優れなかったが、とりあえず帰らなければと思い、電車に乗った。電車は一向に発車しなかった。やっと動いたと思ったが、大雪のせいでのんびり運行。この時点で、ちょっと吐き気を覚え、練馬で降りて、汚い話で大変申し訳ないのだが、トイレでリバースエンジニアリングしてしまった。でも大分楽になったので、また来ない電車をひたすら待ち、やっと来た電車に乗り込む。
が、しかし。また体調悪化。電車動かない。ドア開かない。ピンチ。今まで自分は人生で一度も車内エンジニアリングしたことないし、するわけがないと、思い続けてきた。
が、しかし。無理だった。幸い、エティケット袋を所持していたので、事なきを得た。とはいうものの、周囲の視線が妙に冷たかったのは言うまでもない。私は、努めて平静を装っていた。またまた汚い話で申し訳ないが、周囲にバレないように、華麗にエンジニアリングしたつもりだった。かつて、声も出さず実に華麗に車内でエンジニアリングしていた女性を目撃したことがあり、それをイメージするよう努めた。
しかし、周囲の刺すような視線が最も堪え難かったのは事実。今後もしエンジニアリングしている人を見つけたら積極的に救護を行おう、そう心に決めた。また次の駅で降りて、休憩。
今度こそ絶対に大丈夫だと思ったので、再び電車に乗った。
なんとか最寄り駅に着くことが出来た。が、タクシー待ちの列がとんでもないことに。しかもタクシー来ない。吹雪寒い。こうなつたらとりあえずこの列が空くまでガストで休憩しよう、後で来ればタクシーもつかまるだろうと思い、ガストに入った。閉店の午前2時までいた。店内寒かった。なんでこんなに寒いんだ!閉店時刻になったのでタクシー乗り場まで行くと、若者が数人待っているだけでタクシーの気配がない。静かだ‥。
これはもうだめだ、と思い、ジョナサンで一夜明かすことを決意。
あれ、ジョナサンっていつから24時間営業じゃなくなったの?
さあ、どうしようか、ここにはネカフェなんて無いぞと思いつつ、もうこうなったら歩いて帰るしか無いか、と判断する。ここから家まで40分くらいだ。携帯の電池が切れていたので公衆電話から親に電話することも考えたが、この雪じゃ来れないよなあ、、と思い、歩いて帰ることにした。
が、深すぎる雪に足を突っ込みながら100メートルくらい歩いた地点で、「本当に遭難するかも‥」という考えが頭をよぎった。
「やっぱり、タクシーを待とう、さっき走ってるの見たし」と思い、タクシー乗り場まで引き返すことにしたまさにその時、近くを歩いていた山男のような格好をした男性に声をかけられる。
「あの、雪大丈夫ですか?」と訊かれたので
「歩いて帰ろうかと思ったんですが、やっぱりタクシー待つことにしました」と答えた。
「タクシーは、来ないですよ、そこら中の店が占領してて。自分もさっき聞いたんですけど、、」
「ああ、、そうなんですか、、、、」
「自分これからラーメン屋行くので、一緒に行きますか?ラーメン屋のおじちゃんになら多分タクシー呼んでもらえると思う」
ちょっと考えたが他に方法が無さそうなので、
「本当ですか、では行きます!」と返事をした。
そして駅前の蝦夷というラーメン屋に入った。ここは昔親とよく来たラーメン屋である。あったかい。店内のあちこちから湯気がもくもくと出ていた。何人かが食事をしていた。その場にいた人たちは、お兄さん含めて全員が顔見知りのようだった。なんで?と思ったが、とりあえずここはなりゆきを見守ることにした。
お兄さん、店主となにやら話し合いを始めるが、タクシーは呼べないことが判明。するとお兄さん、ラーメン屋のおっちゃんに
「ビニール袋二枚と輪ゴム二つありますか?」と訊いた。店主が、青いビニール袋二枚と輪ゴムをお兄さんに渡してた。
なにするんだろう?と思いながら、その場の内輪的な雰囲気もあり、もう私はここで失礼しようか、なんて考えてた。
そしたらお兄さん「行きましょう」と言うので、
「どこ行くんですか?」と訊いたら
「歩いて帰りましょう」と言った。
まあ、他に方法ないし仕方ないな、と思った。
「大丈夫ですよ、途中まで送っていきますから」とお兄さん。
そしてお兄さんはおもむろに私の両足にビニールを被せ輪ゴムで止め始めた。
私は今日面接だったのでもちろん長靴などではなく、相応の靴だったことに対する配慮である。なんて優しいんだ!
一歩踏み出したら早速転倒した。いや、あの、ビニールものすごく滑るんですけど‥。正直外したかったがせっかく被せてくれたのでこのまま歩くことに。私がつるつる滑るのでお兄さんが私の片腕を持ってくれた。
「大丈夫、ゆっくりでいいから」とお兄さんは言った。
私たちは、深い雪の中を、ゆっくりと歩き始めた。
なんだろう、さっき車内でエンジニアリングした時とのこの対称性。
人の心の温かさに触れたようだ。
でも、家までこの雪の中歩くって、正直心折れそうだった。
お兄さんの見た目は朝青龍みたいなイメージで、雪男のような完全防備。歩きながらこの人一体何者なんだろうと気になってしまったので、仕事の事とか訊いてみた。
そしたら、ラーメン屋をやってるんだって。だからさっきラーメン屋のオヤジと仲が良かったのか。同じラーメン仲間なんだな、きっと。
お兄さんの職場ラーメン屋は清瀬駅の近くにあって、龍華という名前らしい。(ググったら見たことあった)
そしてお兄さんの年齢は38歳。一年前に独立したそうだ。
そんな話をしていたら疲労困憊してきたので、私が疲れたというと、
「じゃああの屋根の下で休憩しようか」と、屋根の下でしばし休憩。お兄さんタバコ吸ってた。なんか、もはや寒いというより、眠いという気持ちが強かった。眠りたい。こうやって遭難者は死んでいくのかな、、なんて考えたりもした。まさかこんなところで遭難するとは夢にも思わなかった。
ちょっと休んだら、また歩き出す。時折、新聞配達人が大変そうにバイクを押して歩いていく。タクシーも何台か通り過ぎたが、止まってくれなかった。
歩いているうちに、こんなに雪が積もった地元を見るのは、もしかしたら人生初かもしれない、なんて感動してしまった。
私の記憶にある子供の頃の大雪を明らかに上回っている。
お兄さんは終始私を気遣ってくれた。次は自販機で休憩して、お兄さんは私にお茶を買ってくれた。自分は缶コーヒーを買ってたのだが、「持ってなよ」と言い、私にくれた。私が飲みなよ、と言うと、いやいいから持ってなよ、と言って、結局その缶コーヒーは今私の手元にある。
しばらくしてまた歩き出す、その繰り返し。静かだった。
「お店は、繁盛してますか?」
「いや、まだまだだよ。でも、いつか有名な店にしたいと思ってる」
「そちらは、今日面接受かったのはどんな会社?」
「留学会社の採用の仕事。全然、やりたい仕事じゃないけどお金は必要だから」
「以前は何の仕事してたの?」
「web系の仕事を。」
「そうなんだ。 あの、もしその今日決まった仕事やめてやっぱりwebの仕事したいってなったら、本気なら、知り合い紹介してあげてもいいよ」
「知り合い?」
「うん、美術教室を運営してる人でね。子供から大人まで教えてる」
「そうなんだ‥」
「でも、凄く厳しい古風な人だからね、すぐやる気が無いなら帰れって言うんだよ」
「そうなんだ‥」
「今まで、どんな仕事してたんですか?」
「今まで色々経験したね。中華料理屋、レストランの手ぬぐいを配る仕事、トラックの運転手、、でも、飲食店が多かったね。好きな仕事だったし」
「そうなんですね。料理作るのが好きなんですか?」
「うん。高校の頃に、友人達に料理を振る舞ったら凄く美味しいって喜んでもらえて。それがきっかけ。うちのオヤジも古風な人でね。よく昔言われていた事が、今になって正しかったって思うよ。忍耐とは、誰にも気づかれずに、黙って耐えることだって。」
「なんか、素敵ですね」
「実際、いろんな経験積むのは必要なことだと思うよ」
「私もそう思います」
そんな話をしながら、無事家にたどり着いたのでした。
いや、それにしても積雪50cmはありそうなんだけど‥。こんな深い雪の中を突き進むのは生まれて初めてだったわ。
全て、ノンフィクションです。
吉田さん、きっとラーメン食べに行きます。
いずれ人気店になることを祈っています。
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